1月の始めに劇団四季の「ウィキッド」を観に行ったのですが、そのCDをお友達がダビングさせてくれました。それで、最近の通勤の行き帰りは、もっぱらそれを聞いています。
同じ曲を何度か聞いているうちに、見ていた時には聞き逃していた登場人物たちの心の動きまで、深く心に沁み込むのが、面白いのです。例えば、「人生を踊り明かせ」と言う曲、主人公の女の子二人が思いを寄せるフィエロの無気力な諦めきった歌い方に最近の若者の姿を重ねてしまい哀れに感じ、かと思うと、車椅子で誰にもダンスに誘われないネッサが誘ってくれたボックに「憐れみからでしょ?それでもいいの、嬉しいの。」なんて、言うフレーズは思わず涙。それで、「違う!」と言いつつも、本当の事を飲み込んでしまい、踊ろうと誘うボックには、優しさから嘘を重ねてしまう人間の悲しさを感じる。 一曲の中からたくさんの登場人物の気持ちが感じられて、舞台はもう忘れてしまいそうだけど、後からでも、内容を深く知ることが出来たのが嬉しいのです。 実力は無くても人気者のグリンダと、みんなに誤解され、嫌われ者のエルファバ。みんなに愛されけど、本当に愛されたい人の愛は得られないグリンダと、みんなに嫌われても、自分の本当に愛する人の愛を得るエルファバ。どちらも極端だけど、どちらが幸せなのか…。考えてしまいました。 凡人には無い悩みかもしれませんね…。 ただ、年を取り、ささやかであっても色々な人生経験を重ねてくることで、ますます、心が敏感になってしまったような気持ちになってしまうのです。昔の私なら泣いたりしなかったアニメでも、ドラマでも、涙が止まらないのは、単に我慢が足りないせいでは無いような…。今後もどんな事に心を動かされてしまう人になっていくのかな?と考えると、人間いつになっても面白いものだな…と思ったり、年をとるのも楽しみかな?と思える私。 はたから見ると、神経の太いおばさんにしか見えない人の中にも、柔らかな感性が潜んでいるのですね。 勿論、そうとばかりも言えませんが… 長女には「ママはメルヘン」とか言われますが…これからも夢見るおばさんでいたいです。
by usakichi71
| 2014-01-30 20:49
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